水産物の流通に新システムを導入する!?
メルマガ漁吉丸レポート「水産ビジョンに親方・参入」 (2006.1.10発行)より抜粋
愛媛県が考えている新しい水産物の流通システムについての意見と水産現場の実態を重ねての提案など  


愛媛県の水産業に対する取り組み『水産えひめ振興ビジョン』


親方、なんと昨年の暮れから意見を提言できる委員に委嘱されました。

委員は15人、任期は2年。

漁業関係者 9名
流通・経済関係者 2名
消費関係者 2名
学識経験者 2名


親方は『漁業関係者』の一人ですが、
メンバーの役職をみると漁協組織の重役ばかり。


親方って、宇和島漁協プロジェクトの代表者ではあっても、
それは青年部の会員で結成した自由なグループですから
役職の欄は『宇和島漁協青年部』とだけあります。一会員です。

つまり彼が委員になったのが不思議なくらいなんですね。


で、興味があったので
さっそく基本計画の冊子を拝読させていただきました。


結構分厚くてA4サイズで109ページあります。
その中で漁船漁業に関することについてはあまり変わっていません。残念ながら


しかし、養殖魚や加工品などでは
「流通」について新しいシステムの構築をめざしているようです。

『産地直送』とうたっているだけでは売れませんからね。
消費者に近い末端の小売店や料理屋の注文は
生産者にとって頭の痛いところが多いから・・・



【ビジョンの重点化、促進への加速が必要な分野】の中でも
「競争力のある流通加工体制を構築する」と題して
  • 消費者本位の供給体制の展開
  • 水揚げ後の品質管理システムの確立
  • 水産物集出荷システムの確立
  • 産地市場の統合整備と販売機能の強化
  • 魚食普及とブランド化の推進
  • 水産物加工の推進


としています。
並べて書くとわかり辛いですかね。

ようするに、売れるシステムを作って管理しなければ
愛媛の水産業は取り残されて漁民は路頭に迷うってことです。
(そんなことは書いてないって?いやいや、庶民語に翻訳したまでです。)

そして興味深いのは、
「活力と競争力のある生産者集団を形成する」として

・意欲ある担い手の確保、育成

・新しい漁業形態の創出


これらを組み合わせていくと・・・・


なるほど。


愛媛県の水産課が
宇和島漁協プロジェクトに好意的なわけが見えてきました。

これって、たぶん愛媛県だけじゃなくて、どこも同じだと思いますよ。
国もね。
いくら農林水産大臣賞をを受賞したからといっても
わざわざ水産庁がお見えになるなんてことはあまりありませんから。


水産業で苦戦しているあなた!
チャンスですよ。

そろそろ時代の方向が見えてきましたか?

チャンスは利用するものですよ♪


ところで、このビジョンを拝読して、
その中の流通と加工の新システムについての
私個人の意見をいわせていただきたいと思います。(私のメルマガなので)


ここの関係のページで、
わかりやすくするために図がありました。

これを言葉で説明すると、  

生産者の魚を各漁協から一箇所(拠点市場)に集約する。
そこで集約された魚を管理し、加工、配送、受注などの業務を行う。
拠点市場の営業努力によって消費者との距離を近づける。
結果、生産者の安定収入につながる。

・・・と。(かなり省略させていただきました)


ん・・・。


生産者 → 市場


今までがこうで、


生産者 → 漁協 → 拠点市場


ん・・・!? 

漁師としては「おや?」ですね。
変わらないどころか、中間が増えてるじゃん。

しかも漁協や漁連にまかせておいて大丈夫なら苦労はないって(笑)。
システムが本質的に変わってないような気がするのですが。

で、もう一度よ〜く目を通してみると・・・

『産地市場再編整備計画』が入っているんですね。
だから市場なのか。


推進の方向についての内容はすばらしいと思います。

簡単に抜き出すと、
  1. 産地流通加工体制の整備
  2. 品質管理システムの確立
  3. 販売戦略の策定
  4. ブランド化や販売活動
  5. ビジネス機会の多様化


ただ、気になるのがこれを既存の機関の上にもってくるのかなあ・・・
ってことですね。

せっかくのアイデアも古い体制のうえに乗っけちゃうと
魅力が失われてしまうように思えるんです。

システムが確立されても、それがうまく機能していくには
それを使いこなせる【人】が必要でしょう?


P.F.ドラッガー氏も著書の中で

「新規のプロジェクトは既存の事業とは切り離さなければいけない」

と指摘しています。


継続を基本とする業務を行っている人に
未知の開発をさせることは無理だといっているんです。
同時進行はどちらも駄目にすると。



宇和島漁協プロジェクトに当てはめてみたときに納得しました。

同プロジェクトは設立当初、漁協から
「海のものとも山のものともわからないものに出資はできない」
といわれました。

同まき網青年漁業者で構成したグループでしたので、
存在は認証していただきましたが、資金援助は無しです。

そこで、リーダーの個人名義で貸付をして活動資金としました。
保証人は主要メンバーです。かなりのリスクを負っています。

私は正直、漁協は冷たい、何もわかっていないと思いました。

しかし、これが逆によかったんです。

漁協の事業と一切かかわらず、干渉されずに活動できたことが。
今までの常識にとらわれていたのでは
新しい体系に対する俊敏な決断などとうてい見込めません。


だから独立採算制で自由な活動ができたことに感謝しなくては☆


話を戻しましょう。



まず、このシステムの総責任はどこにあるのか?。市場でしょうか。
販売や魚の管理が拠点市場にあるのだから、そうですよね。

じゃあ、漁民の生活はこの市場の努力にゆだねられると。


私の考えでは、主体は生産者自身であるべきだと思います。

そうでないと、消費者からは生産者がみえても、       
(最近はどこも意図的にそういう営業をしています)
生産者から消費者は見えません。
もちろん、加工業者も流通業者もです。

ただ、マニュアル通りに出荷するだけ。


ここで、今話題になっているのが生産者の株式会社。

強調しますよ。

生産者自らが出資した営利目的の会社です。


なぜ、生産者なのか。

「産地直送」なんて古いことは言いませんよ(笑)

今の低価格競争において、水産物の販売は至難の業です。
現実に、大きな会社だとおもわれている事業所が大赤字を抱えているという話も聞いています。

そんな時代だからこそ、
生産者はシッカリ消費者を見なくちゃいけないし、
それを見れば自らの事業をコントロールすることもできます。

生産者が自主的に事業なり操業を進化させることができれば
時代に取り残される心配も軽減されるでしょう。

すると、当然あがってくるのが
「生産者に会社経営ができるのか」
ということですが、

ん・・・難しいでしょうね。
だけど、豊富な経験と実績を持つものに経営をゆだね、
出資者である生産者とのパイプがしっかりしていれば
これまでとは違う企業的な戦略販売ができると思います。

あくまでも私個人の考えですけど v(^-^)



ところで、水産ビジョンの委員である親方は
漁船漁業のエキスパート!

代わり映えしない施策に対して、 新たな風を送り込んできたようです。

他のコラムも読んでみたい→漁吉丸のパワーアップ漁業経営のすすめ
★・・無料メールマガジン・・★
網元・漁吉丸レポート「奮闘!年収100倍作戦」
−無料メールマガジン−
衰退する水産業に新たな風を送るがごとく『漁吉丸・ゆみ』がいろんな視点から挑みます。
漁師の嫁ならではの大胆な発想や、漁師の本音が炸裂!お見逃し無く!!最新のバックナンバーをご覧ください

網元・漁吉丸レポート「奮闘!年収100倍作戦」
メールアドレスを入力してボタンを押すと登録できます。
登録フォーム
まぐまぐ 『まぐまぐ!』から発行しています。

このサイトについてのご意見、ご要望、漁吉丸への励ましのメッセージなど、幅広く受け付けています。
ブログメールゲストブックなど、お好きなツールでどうぞ。

トップへ


inserted by FC2 system